- フォア前の処理に自信が無い
- フォアフリックの威力が無くてカウンターされがち
- フォアフリックを強化する筋トレを教えて!
チキータレシーブを多用する人が増えてから、
フォア前とバック奥に厳しいサーブを出す人が増えています。
そのフォア前サーブに対し、強力なフリックができると有利な展開になる可能性が上がります。
フォアフリックをするときに使われる筋肉
フォアハンドでフリックをするときは、主に『前腕の筋肉』が使われます。
前腕は色々な筋肉が細かく分かれており、手首の動かし方で筋肉の使われ方が変わります。
静岡大学教育学部の研究によると、
尺側(手の小指側と手の甲側)→撓側(手の親指側と手のひら側)の順に前腕の筋肉が作用することが分かっています。
尺側←しゃくそく、撓側←とうそく
フォアハンドフリック打法によるレシーブ動作中の放電パターンをみると尺側手根伸筋の放電が最も早く認められ、尺側の筋群が撓側に向けて徐々に放電を開始し、インパクト付近では撓側の筋群においても放電が顕著になることが報告されている。
卓球フォアハンドフリック打法によるレシーブ時インパク ト直前15msecにおける前腕部骨格筋EMGからみたラケットコントロールより
つまり、
手を外側に倒す→内側に倒す
手を小指側に倒す→親指側に倒す
の順に徐々に力が伝わり、
上記4種類の手首の動かし方すべて使っているということになります。
これらの動作を鍛える筋トレが、フォアフリックの強化に効果的です。
フォアフリック強化の筋トレ方法
フォアフリックを強化するには、前腕の筋肉をまんべんなく鍛えることが大切です。
主なトレーニング内容は以下の通りです。
・リストカール(掌屈)
・リバースリストカール(背屈)
・アルナーフレクション(橈屈)
・レディアルフレクション(尺屈)
リストカール(掌屈)
鍛えられる筋肉
・前腕屈筋群
リストカールは、手を握りこむようにしてダンベルを上げるトレーニングです。
<目標>
・回数・・・20~30回
・セット数・・・3セット
・重量・・・ダンベル1kg~5kg
ダンベルを重くしすぎると、ケガの原因に繋がります。
リバースリストカール(背屈)
鍛えられる筋肉
・前腕伸筋群
こちらはリストカールの逆で、手の甲側に手のひらを曲げるトレーニングです。
<目標>
・回数・・・20回~30回
・セット数・・・3セット
・重量・・・ダンベル1kg~5kg
こちらも軽めのダンベルでOKです。
ヒジや前腕が浮かないように気を付けましょう。
アルナーフレクション(橈屈)
鍛えられる筋肉
・長橈側手根伸筋
ダンベルの片側を持ち、手首を親指側に曲げるトレーニングです。
<目標>
・回数・・・20〜30回
・セット数・・・3セット
・重量・・・ダンベル1kg〜スタート、徐々に重くする
片側にだけ重りが付いているダンベルや、重りの取り外しが可能な物を使用するのもオススメです。
持つ位置を変えることで、負荷を調節できます。
ただし重くしすぎると手首に負担がかかり、怪我のリスクがあるので注意しましょう。
レディアルフレクション(尺屈)
鍛えられる筋肉
・尺側手根屈筋
ダンベルの片側を持ち、手首を小指側に曲げるトレーニングです。
<目標>
・回数・・・20〜30回
・セット数・・・3セット
・重量・・・ダンベル1kg〜スタート、徐々に重くする
こちらはフォアフリックの打球前に使われる筋肉を鍛えられますが、
逆チキータの打球時などにも使われるため、鍛えることでレシーブの幅が広がります。
チューブを使うのもオススメ!
上記4種類のトレーニングはダンベルで解説しましたが、ゴムチューブ(バンド)で代用するのもOKです。
前腕は卓球にメリット大!
フォアフリックを強化する前腕トレーニングを紹介しました。
実は、前腕を鍛えるとバックフリックやその他のラリーにも活かせます。
前腕の、
掌屈・撓屈(手のひら側、親指側に動かす)はフォア打球時
背屈は(手の甲側に動かす)バックの打球時
に作用しますので、前腕全体を鍛えることで、両ハンドの強化に結び付きます。